5月 172012
 

レヴァンテの星川です。

虚構新聞の5/14の記事を巡ってネットユーザー周辺でざわざわいってるので、
ちょっと乗っかって書いてみます。

話題になっているのは、以下の記事

「橋下市長、市内の小中学生にツイッターを義務化」
http://kyoko-np.net/2012051401.html

これを見て、だまされたと騒ぐ人、
こんなのに騙されるのはバカだ、と批判する人、
その批判に反論したり、意見したりする人が出てきて、
ちょっとした祭りになっている。

中には騙すつもりであれば、それほどネットに詳しくない人にもこの記事は嘘であると、
誰でもはっきり分かるようにタイトルに「嘘」と明記しろ、という意見もある。

どちらの意見にも、冷静な人もいてなるほどと思う意見もあるのだが、
総じて、情報リテラシーについての見方で、いわゆる情弱と言われるような、
情報を扱うのに苦手な人に対する情報発信側のあり方や、逆に今の時代の情報の受け取り方みたいな
話になっているように感じる。もちろん隈無く見て回った訳でもないですけども。

ただね、個人的には、僕はこう思うんですよ。

「騙されたって言ってる人は、ホントに記事読んだのかな?」って。

正直に言えば、僕自身も上から2ブロックくらい読んだところまでは、
「また橋下さん、無茶なこと始めるなー、まあ話題目的で言ってるだけかなー」と思いました。
その時点では、まださもありなん、と思っていた訳です。

でも、

 条例案では、週に1時間程度「ツイッター学習の時間」を設け、ツイートの方法や、フォロー、リツイート、ブロックなど基本的な使い方を指導するとともに、毎日最低1回のツイートを義務付ける。また橋下氏のアカウント(@t_ishin)を必ずフォローすることも定めている。

このあたりから、おかしいな、と。

大阪だけ週に1時間「ツイッター学習の時間」なんて出来るか?
毎日最低1回のツイートを義務つけるって、そんなコト出来たら勉強さすのも苦労せんでしょ。
大体、パソコンか携帯ないとツイッター出来ないのに、義務づけてそれどうすんのよ?

いや、実際には「ん?!」くらいで、後はニヤニヤしながら読んだんですけども。
まあ、こんなのあり得ないでしょ。

今回のツイッター義務化について、識者からは「ツイッターを橋下市政のプロパガンダの道具に利用しようとしている」との批判の声も挙がっている。これに対し橋下氏は「あきれるほどの机上の空論。識者とかいう連中は政治の現場を分かっていない。よって批判する権利などない。はい論破」と、学者相手に用いるいつものレトリックで反論した。

この部分も、なんの論破にもなってないし。
「いつものレトリック」ってのも笑えます。

一通り読めば、「え、なんかおかしくない?」って感じる。

これは、情報リテラシーの問題ではありません。
ネットに詳しいとか詳しくないとかでもない。
そして、たぶん読解力の問題でもない。

だから、拡散しちゃった人とか釣られて怒ってる人は中身読んでないんじゃないかと。たぶん。

ちゃんと読めば、タイトルに「嘘」と入ってなくても、虚構新聞の存在を知らなくても、
おかしいなって分かるレベルのふざけ方だと僕は思うんですよ。
この程度で引っかかるなら、新聞でもテレビでも簡単に騙されるし、
詐欺なんかだったら、もうイチコロではないかと思います。

だからおそらく、中身は読まずにタイトルだけでリツイートして拡散させちゃってる。

そういうやり方が、無意識にでもデマを拡散させる危険性があることを考えれば、
「こんなのに釣られて情弱だ、バカだ」っていうよりは、
「中身も見ずに拡散しちゃうのは無責任だ」って言う批判の方が正しい。と僕は思う。

大手メディアだって、政府だって平気で嘘もつけば、ごまかしも情報隠蔽もやる。
そんなコトは2011年 3月11日以降、嫌ってほど僕たちは味わってきたじゃないですか。

大手新聞が報道→企業広報が否定→結局、うやむや。。。みたいなパターンを、
ホントにリークですっぱ抜かれたんですかって聞いてみたい。

嘘だったら嘘って言え、大手新聞だったら嘘じゃないっていう感覚はもうホントに捨てないと。

これから、ますますコンテンツはマイクロ化して拡散される流れになってくる。
(以前のエントリー)

拡散される為には、キャッチコピーが大事になってきます。
そうすると、必然的に今回のようなコトが多くなってくるでしょう。
それを避けるには、ちゃんと内容を確認して、怪しければ上流のソースにあたるって作業が必要になる。
これから、日本はいろいろ大変な事が増えてくるでしょうが、
誰が嘘言ってるのか、どんな背景でこのニュースになってるのか、気にしなきゃ!
でないと、ちゃんとした政治家も選べませんよ?!

だから、今回の虚構新聞は、ツイッターを含めたそういうメディアの危うさみたいなモンを教えてくれてるような気がする。身をもってね(笑)。
そのためには実名で実際の写真を入れて限りなくリアルに近づける必要があると思います。

しかも、ツイッター義務化というネタで大手メディアの適当さをいじりながら、
記事自身がリツイートで話題になるという狙ってやってたらものすごく華麗なネタになってるような気がするんですが、どうでしょうか?

社主さんもこの流れはまんざらでもないんじゃなかな〜。

ということで、虚構新聞さん益々がんばってください!!

© 2012 LEVLOG Suffusion theme by Sayontan Sinha